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シミヌキの達人
「岡田美整」代表 岡田洋明氏
今回から連載が始まりました、
「クラフトマン レポート」。
着物作りの工程に携わる職人達にスポットを当てて、私たちが知らなかった世界を解きほどいていこうと思います。
記念すべき第一回を飾ってくださったのは、シミヌキに関して輝かしい受賞をしてこられた補正組合の岡田洋明さんです。 シミヌキ界のオリンピックともいえる技術グランプリにおいて優勝し内閣総理大臣賞受賞する凄腕職人なのです。 この輝かしい受賞に行き着くまでの紆余曲折な航跡を少したどってみようと思います。
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今回インタビューをするために、京都の裏路地まで足を伸ばしてまいりました。
京都室町の街中から西へ一本二本通りを奥へ入ると、昔ながらの路地が枝分かれのように伸びています。 その一角に、隠れ家のようにひっそりと岡田さんが営む「岡田美整」がありました。
玄関前から、「こんにちはぁ」の一声をかけると、「はい、どーぞ」と軽快な返事が。 |
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ふすま戸をあけて中に入ってみると、礼儀正しく正座をした岡田さんが出迎えてくれたのです。
室内に入ると、薬品の匂いがツンと鼻をさし、まるでココは実験室のような雰囲気を思わせました。 見なれないタワシや器具、そして薬品の数々。 間違いなく、小学生の頃に見た理科の実験室そのものです。
また、床や棚一面には全国から送られてきた着物がズラリ。 私の番はまだかと言わんばかりに、着物たちが所狭しと待機しているのです。
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ボクは、おもむろに持参した原因不明のシミの付いた着物を岡田さんに差し出したとたん、一瞬にして職人の顔つきに変化するんです。
流石!と、思わず口に出てしまいました。
「シミヌキってね、推理小説のようなもんなんですよ」
という岡田さん。
そのフレーズ、頂戴します。 カッコよすぎるんですよ。
「ボクが探偵で、色んな手段を駆使して犯人を捜していくんです。 楽しいですよ。」
ほほー、なるほど。
その瞬間、岡田さんが職人の壁を越え、名探偵に見えたのは言うまでもありません。
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そんな岡田さんもココまでの技術とシミに対する洞察力を身に着けるには、並々ならぬ努力をされてきたそうです。 18歳で大学受験に失敗した時、家業を継ぎ職人になることを決意し、父親を師匠と呼ぶ生活に変わりました。 その数年後、シミヌキ技術が認められテレビ取材を受けたことがきっかけで、一気に全国に岡田美整の名が知れ渡ったのです。 全国から寄せられたシミヌキの品は、ご家族の遺品や難病の方の着物まで訳ありのものばかり。 その一つ一つを思いを込めシミヌキし、お客様の手元へ届ける。 そんな当たり前のことを嬉しそうに話す岡田さん。
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「喜んでもらえることが、一番嬉しいんです。」
その一言がスラッと言えるアナタは、根っからの職人ですよ。
着物を着てもらってこそ、京都の着物文化が成り立つとも岡田さんは言うのです。 ハイ、ごもっとも。
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と思いきや、
「時代で職人の定義が変わってくるんです。 これからの職人はいかに人が求めているサービスを提供するかなのです。」と先を見据えたコメントに、
「むむっ、彼はただの職人では無いな。」とボクは怯みました。
今後は、自分が父から教えてもらった技術を後世に伝えて生きたいと意気込んでいた岡田さん。
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インタビュー最後に、岡田さんは一言ポツリと。
「これからのシミヌキは、予防医学なんです。」
おおっ! やはり、彼は只者では無かった。
ホント恐れ入りました。
名言が最初から出まくりの今回のインタビュー。 次回のインタビューは更に面白いものになりそうな予感が。
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岡田さんからメッセージ
「着物の素晴らしさを受け継いでいくために、『京都のパワー』を感じられる若者たちが必要なんです。」 |
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≪店舗詳細≫
岡田美整
〒604-8262
京都市中京区油小路三条上る宗林町116-1
TEL:075-221-6015/090-5907-1384
URL : http://kimono-bisei.com/
≪協力≫
京都染織青年団体協議会
URL : http://www.kimono.co.jp/kyogikai/ |
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